ウェルネス通信

ウェルネス通信

窓からの光が差し込むテーブルの水のグラス

水素サプリとは?仕組みと原材料表示・GMPで見る選び方

2026.10.27

水素サプリは、ミネラルなどを原料にした粒やカプセルの食品です。水素そのものを閉じ込めているのではなく、原料が水分と反応するなどして水素が出る、という考え方でつくられています。

仕組みは商品によって違います。選ぶときは、原材料名の表示(パッケージの裏の、何でできているかの表示)を確かめましょう。作っている工場(GMP認定工場かどうか)も大切です。

水素が注目される理由

体の中で起きる「酸化」は、老化の原因のひとつと考えられていて、「体の錆び」とも呼ばれます※。水素は、この酸化との関わりから研究が進んでいます。水素サプリは、毎日の暮らしの中で手軽に水素を取り入れる形として注目されています。ただ、とった水素が人の体の中でどう働くのかは、まだ十分に確かめられていません。くわしくは、水素はなぜ「健康にいい」と言われるの?で説明しています。

※「錆び」は、体の中で起きている酸化をわかりやすく伝えるためのたとえです。

水素サプリは、どうやって水素を出すの?

粒を指でつまみ、水のグラスを持つ手元

中学校の理科で、マグネシウムのリボンを塩酸に入れると、細かい泡が出てくる実験をしたことはありませんか。あの泡が水素です。

マグネシウムは、水と反応すると「水酸化マグネシウム」という白い粉になり、そのとき水素が出ます。水だけでもゆっくり反応し、酸の中では速く進むことが知られています。

マグネシウムが水と反応して水素ができる仕組み(簡単に表した図)
マグネシウムが水と反応して水素ができる仕組み(簡単に表した図)

水素サプリの中には、こうした反応で、体の中の水分と反応して水素が出ると説明しているものがあります。ほかにも、「原料の中に水素を取り込ませている」と説明するものなどがあり、仕組みは商品によって違います。

また、粒からどれだけ水素が出るかを示している商品もありますが、測り方や表し方に決まりはありません。だからこそ、次にお伝えする「何でできているか」を自分の目で確かめることが大切です。

ポイント

水素サプリは、粒に水素を閉じ込めているのではなく、原料が水分と反応するなどして水素が出る、という考え方でつくられています。どんな原料で、どういう仕組みなのかは、商品ごとに確かめましょう。

何でできている?

原料は商品によって違います。たとえば、次のようなものを使った商品があります。

  • サンゴや貝殻からつくるカルシウム
  • マグネシウム

これに、二酸化ケイ素などの添加物や、ほかの食品原料を合わせている商品もあります。「水素サプリ」という名前には公的な定義がないため、何でできているかは、一つひとつの商品で確かめるしかありません。

ラベルの「原材料名」を読む

白い袋の裏の表示を読む女性

中身を確かめるいちばんの手がかりは、パッケージの「原材料名」です。食品の原材料名は、使っている量の多い順に書くきまりになっています。

  • いちばん最初に書かれているものが、いちばん多く使われている原材料です。ただし、量の多い順がわかるだけで、働きや、それぞれの量まではわかりません
  • 原材料と添加物は、「/」や改行、別の欄などで分けて書かれます。「/」があれば、その後ろが添加物です
  • 何から取ったカルシウムか(サンゴ、貝殻など)まで書いてある商品は、中身が分かりやすいと言えます

どこで作られているか

サプリメントは、作る工場の品質管理も大事です。目安になるのが、健康食品の「GMP」です。GMPは、工場が決められた手順どおりに、毎回同じ品質で作れているかを確かめるしくみです。国が示した決まりをもとに、売る会社とは別の団体が工場を調べ、合格した工場を「GMP認定工場」と呼びます。商品の効き目を認めるものではありません。

選ぶときは、次のことも確かめましょう。

  • 原材料名が具体的に書かれているか
  • 製造している工場(GMP認定など)について説明があるか
  • 1日にとる目安の量と、とり方の注意が書いてあるか
  • 開けたあとの保存方法が書いてあるか
  • 販売元の問い合わせ先がはっきりしているか

値段だけで選ばない

水素サプリは、最初にまとまったお金がかからず、すぐに始められます。ただ、値段の安さだけで選ぶのはおすすめしません。

同じ「水素サプリ」でも、原料も、水素が出る仕組みも、作っている工場も、商品ごとに違います。原材料名と、何でできているかをしっかり読み、自分が納得できるものを選びましょう。そのうえで、1日の量から「1か月あたりいくらになるか」に直して比べると、無理なく続けられるかが見えてきます。

参考:楽天市場で2026年10月25日に調べた8商品では、1か月あたりの価格の真ん中の値は、約5,000円でした。いちばん安い商品で約700円、いちばん高い商品で約11,300円でした。

価格調査の方法

2026年10月25日に、楽天市場で「水素サプリ」「水素水 アルミパウチ」「水素水生成器」「水素吸入器」と検索しました。楽天の標準の並び順で、1ページ目(各45件)に出た商品を調べています。価格は、その時点で表示されていた税込価格です(送料は含めていません。セール中の価格はそのまま使っています)。定期購入、お試し・初回限定、セット販売、交換部品やカートリッジなど本体以外のもの、ふるさと納税の返礼品は除きました。同じブランドの商品が複数あるときは、1か月あたりがいちばん安いもの1つだけを数えました。容量違いの商品も、このルールで1つにまとめています。検索結果は、広告として表示される枠かどうかを区別せずに数えました。生成器と吸入器は、中古品とレンタルを除きました。交換部品と見分けるため、生成器は1万円未満、吸入器は2万円未満の商品も除いています。件数が偶数のときは、真ん中の2つの平均を中央値にしています。水素サプリは、商品名にある「約○か月分」「○日分」から1か月あたりの価格を出し、日数の書かれていない商品は除きました。水素水は、1日1本飲むとして計算しました(容器の大きさは300〜1,000mlとさまざまです)。対象は、水素サプリ8商品、容器入りの水素水6商品、水素水の生成器9機種(ボトル型6・据え置き型3)、水素吸入器14機種です。極端に高い・安い商品に引っぱられないよう、平均ではなく中央値(真ん中の値)を使っています。サロンとレンタルの料金は、公開されている料金の例をもとにした目安で、今回の調査には含めていません。

水素サプリのよいところ・気をつけたいところ

よいところ
  • 時間や場所を選ばず、さっととれる
  • かばんに入れて持ち歩ける
  • 開けても、すぐにとり切る必要がない
  • 機器がいらず、最初にまとまったお金がかからない
気をつけたいところ
  • 水素が出る仕組みは、商品によって違う
  • 湿気に弱い商品がある
  • 出る水素の量の表し方に、決まりがない
  • 原材料をよく読んで選ぶ必要がある

ほかの形との違い

水素の取り入れ方には、水素サプリのほかに、水素水と水素吸入があります。

  • 水素水:水素が溶けた水を飲む。開けたら早めに飲み切る必要がある → 水素水の記事
  • 水素吸入:機器から水素ガスを吸う。1回に数十分、自宅かサロンで → 水素吸入の記事
  • 水素サプリ:粒やカプセルを水と一緒にとる。持ち歩けて、時間や場所を選ばない

3つの形の違いは、比較記事で表にまとめています。

よくある質問

Q粒の中に水素が入っているの?
A水素はとても小さい気体で、すぐに抜けてしまうため、そのまま粒に閉じ込めておくのは難しいです。多くは、原料が水分と反応するなどして水素が出る、という考え方でつくられています。仕組みは商品ごとに確かめましょう。
Qいつとればいい?
A商品の表示に従ってください。とる時間が決まっていない商品も多くあります。
Q開けたあとは、どう保存すればいい?
A水分と反応する原料は、湿気に弱いことがあります。袋や容器をしっかり閉じ、表示の保存方法を守りましょう。
Qほかのサプリと一緒にとってもいい?
Aカルシウムやマグネシウムなど、同じ成分が重なっていないか確かめましょう。気になる場合は、医師や薬剤師に相談すると安心です。
Q水素水とどちらがいい?
Aどちらが優れているというより、暮らしに合うかどうかです。家で決まった時間に飲めるなら水素水、外出が多いなら水素サプリが続けやすいかもしれません。
Qどれくらい続ければ、変化を感じられますか?
A現時点では、どのくらい続ければ変化が現れるかを判断できる十分な研究はありません。

始める前に

  • 「これで○○が治る」「必ず○○になる」など、効き目を言い切る広告には注意しましょう。2017年、水素水や水素サプリを売る会社3社が、消費者庁から、広告をやめるよう命令を受けました。きちんとした証拠がないのに、「飲むだけでやせる」かのように広告していたためです。2021年にも、水素水をつくる機器を売る会社4社が、老化を防ぐかのような広告で、同じように命令を受けています。どちらも広告に対する処分で、水素そのものを調べたものではありません。
  • 持病のある方、薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方は、始める前にかかりつけの医師や薬剤師に相談し、その判断に従ってください。自己判断で、治療や薬をやめたり変えたりしないでください。
  • 体調に変化を感じたら、とるのをやめて医師に相談しましょう。

あわせて読みたい

この記事について
執筆:ウェルネス通信編集部
最終更新日:2026年10月27日

参考文献

※本記事は健康情報の提供を目的としており、特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。研究結果は、実験の条件などによって異なる場合があります。体調に不安のある方は、医師・薬剤師へご相談ください。記事内の画像はイメージです。

記事一覧へ

おすすめ記事Recommend